『エマニエル夫人』(1974年/フランス)のジュスト・ジャカンが監督した、エロチックな冒険ファンタジーである。
この映画は、レンタルビデオで出回るようになった最初期に借りて観た記憶が有る。
映画の内容には興味無かったが、作中でヒロインをサポートする召使いの役を演じた女優=ザブーの美しい写真を、とある写真専門誌で見て、いいなあと思っていたのだ。彼女が動いている姿を見てみたかった。
さてその映画はと言えば、幼稚でノー天気なドタバタ活劇で、アクションも脚本もカメラもユルユル。
ボンデージ・ファッションの美女たちがキャーキャー言いながら組んず解れつする姿は、見ていて悪い気分では無いが、ストーリイも演出も退屈で、映画的には見るべきものが無い。
ザブーは、さっぱりとしたコミカルな役柄で魅力的ではあったが、映画がこんなトホホじゃなかったら良かったのに。
最近、観直してみたが、トホホな印象は変わらなかった。
ミュージシャンの高橋幸宏氏にそっくり(ただし、頭がツルツルに禿げている)な人が端役で出演しているのを新たに発見したのが、唯一の収穫(?)であった。