あれよあれよという間に、どんどん話は展開して行き、悲劇的な結末に到るまで、息をつかせない。
先が気になり、最後まで怖い。
映画界の問題児と言われるギリアム監督だが、この作品にしろ、アカデミー賞に輝いた『フィッシャー・キング』にしろ、他人が書いた脚本で映画を撮れば、「ちゃんとした」エンターテインメントをやれることが判って、痛快であった。
(「ちゃんとしてない」作品、『バロン』や『未来世紀ブラジル』も、自分は大好きだが)
公開当時、この映画を観たときに、昔読んだ小説で似たストーリイのものがあったなあ…と思っていた。
公式には、この映画はフランスの実験的SF映画『ラ・ジュテ』を原案にしていると言われている。
事実、ストーリイのおおまかな部分は『ラ・ジュテ』の相似形である。
また、ヒッチコック監督の『めまい』の要素も効果的に取入れている。
それとは別に、破滅的なテーマで似ている小説があったのだ。
ジェイムズ・ティプトリー・Jr.作の『エイン博士の最後の飛行』という短編SF小説である。
飛行機で世界中に殺人ウィルスをばらまいて廻るという設定、絶望的な中にも美しい語り口など、脚本をつくる際に参考にしたことは疑いない。
ためしにネット検索してみたら、結構有名なことらしい。
しかしどうも、公式には原案とされていないらしく、『12モンキーズ』は『エイン博士』のパクリだとも言われているらしい。
自分はどっちも好きだ。両方知ってる人が、両方好きなんだから、それでいいのだ (笑)
この映画で、マデリーン・ストウの美しさに痺れた。
ブルース・ウィリスの良さを再認識した。
ブラッド・ピットのぶっとび演技に拍手した。


