観て、聴いて、読んで、体験したアイテムの感動ノート
ベールをぬいだ花嫁/ブライアン・フェリー
1978年発表のアルバム。
本年(2007年)、国内盤が紙ジャケット仕様でリイシューされた。

ソウル/ブルースのカヴァー曲と、フェリーのオリジナル曲で構成されている。
スロー〜ミディアムテンポで、全体的にダークな雰囲気。
当時、商業的には失敗作とみなされたらしい。
しかし今聴くと、これがナカナカ渋くて良い作品なんである。
高橋幸宏がカヴァーした「この地球という島」(This Island Earth)のオリジナルが収録されているのは、このアルバムである。

ライナーによると、「ベールをぬいだ花嫁」というタイトルは、マルセル・デュシャンのもっとも有名な作品「大ガラス」のひとつ、“彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも”からインスパイアされたものだという。(フェリー自身の談)

…う〜ん、そうだったのか。
このアルバムは結構昔から持って聴いていたし(ただし輸入盤だったので、アルバム制作の経緯などは知らなかった)、フェリーがアート系の人だとは知っていたけれど、まさか“ダダイズムの法皇”デュシャンにインスパイアされているとは思わなかった。

しかし、オーティス・レディングやアル・グリーンのカヴァー曲がアルバムの大半を占めることについて、デュシャンが創始した“レディメイドのオブジェ”(便器などの既製品にタイトルをつけたり、ほんのちょっと手を加えただけの「もの」。)にならったものだとするのは、どうだろうか。 いささか、こじつけのような気がする。
まあコンセプトというのは、そんなものか。