タイトルに「III」と付いているが、3枚目のアルバムなので便宜的に付けているだけであって、本来のタイトルは“Peter Gabriel”である。(1枚目から4枚目までのアルバムタイトルは、すべて単なる“Peter Gabriel”)
実は、このアルバムはドイツ語バージョンを先に聴いた。
III と IV はドイツ語バージョンも作られ、リリースされたのだ。
(日本語バージョンも計画されたが、ガブリエルが日本語の発音をうまく出来なかったため、中止されたそうだ。)
ドイツ語バージョンの方が、緊張感が有って良いと思う。
先に聴いたのでそう思うのかもしれないが、言葉の刺々しさが刺激的だし、ヴォーカルだけじゃなく演奏も違うのだ。
英語版に比べてドイツ語版の演奏の方が、カッコいい。
1曲目“Intruder”で、度肝を抜かれた。
なんだこのドラムの音は?それに異様な金属的な摩擦音、異常なヴォーカル。
当時ポップスでこんな音の曲を聴いた事が無かった。
このアルバムの制作中に、ゲートエコーという技術が生まれたそうだ。
ドラムを叩いていたのはフィル・コリンズ。
あまりにも面白いサウンドだったので、喜んだガブリエルが出来たテープを取り上げて、さっさと家にもって帰ってしまったので、コリンズたちは不服だったらしい(…と、ガブリエルの早すぎた伝記「ピーター・ガブリエル正伝」スペンサー・ブライト (著), 岡山徹 (翻訳) に書いてあった)。
実際は、エンジニアでプロデューサーのスティーヴ・リリィホワイトが偶然作り出したサウンドだったらしい(ウィキペディアに拠る)
とにかく「普通の音は一切使わない」というコンセプトのアルバム。
今聴いても新鮮で、先鋭的だ。


