観て、聴いて、読んで、体験したアイテムの感動ノート
The Sinking of the Titanic / Gavin Bryars
2007年リリース。

1969年に作曲され、時を経るごとに更新され進化するギャヴィン・ブライアーズの代表作『タイタニック号の沈没』。
これは2005年にヴェネチア・ビエンナーレ、第49回国際現代音楽祭で演奏されたバージョンである。
ブライアーズ自身がダブル・ベースを弾き、イタリアの現代音楽集団アルター・イーゴと共演している。
特筆すべきは、フィリップ・ジェックが操るターンテーブルによるスクラッチノイズ。
冒頭からじつに15分、このスクラッチノイズが延々とつづく。
そしてなんの曲だったか忘れかけた頃、あの特徴的な賛美歌が聞こえてくる。
約72分間の、芒洋たる海の悲劇。静かに、深く、沈み行く音楽である。