録音後ずっと未発表のままだったが、チェット・ベイカーの死後7年経った1995年になってやっとリリースされた、いわくつきのアルバムだ。
ギターとベースに、ベイカーのトランペットとヴォーカルだけのシンプルな構成。
ベイカーがラッパを吹かずに、ヴォーカルだけをやっている曲も多い。
やはり50年代のベイカーは、ラッパも歌も瑞々しく艶があって良い。
独特の気怠さと、儚さ。親密でクール。不思議なエロス。
後年の枯れた感じも捨てがたいが、人気絶頂期の青春の力は、何ものにも替えがたい。
ドラムレスで、まったりとしているが、選曲が良く、じっくりと聴ける。


