今作は、過去に無いSFチックな意欲作になっている。
ハリソン・フォードは歳をとった。どう見ても、おじいさんである。
派手なアクションシーンの連続ではあるが、体のキレのなさは隠せない。
それでもさすがに、この映画のクリエイターたちは超一流である。
かなりハイレベルなエンターテインメントに仕上がっていて、途中で飽きることは無い。
ただ、最近のスピルバーグ映画の撮影を担当しているヤヌス・カミンスキーの撮影は、インディ・ジョーンズの世界には合っていないと思う。
クールすぎるというか…質感が合っていない。今作を観る前から心配していたのだが、案の定、予想が当たってしまった。
スピルバーグは、この撮影監督を余程気に入っているらしいが、どんなタイプの映画にも対応出来る人では無いと思う。
『プライベート・ライアン』では、文句無く素晴らしかったけれども。
あと、今回日本語吹き替え版で観たのだが、セリフの翻訳がイマイチで興を削がれた感がある。DVD化の際には改善して欲しいところだ。
主演のマデリーン・ストウは、15歳の女の子をもつ母親役。
歳はとったが、やはり美しい。
しかし映画自体は、良い出来ではない。
中盤までは、謎めいた演出でなかなか見せられるけれど、後半部分でグズグズになる。
デイヴィッド・リンチの作風を意識して作っているのかもしれないが、素人が手を出して火傷を負った感じだ。
本作の監督は、常人の域を出ていない。
リンチ監督作品『ロスト・ハイウェイ』を捩ったと思われる邦題(本作の原題は"Pulse")も、なんだかなあ…という感じである。


